瀬戸内ブルー Aji glass の世界[1]

 

私のホームページのトップの写真、あれは香川県の庵治町というところの海と空です。庵治町は香川県の四国の最北端にあたるところにあります。高松駅からはことでんの庵治温泉行きのバスに乗って行くと庵治町です。

 

この近くにある五剣山という山から採れる庵治石は、国内で取れる石でも最高級とされていて、雨風に強く、灯篭や墓石として使われることが多いのです。

 

この石を加工する時にはたくさんの石の粉が出ます。これを利用してガラスに混ぜると、とっても鮮やかなブルーの色を発色するガラスができるんです。それはまるで瀬戸内の海の青や空の青。透明で透き通るガラスの色はとても涼やかですがどこか温かみもあるブルーです。

 

このAji glassを作る手法を生み出し、香川の工房を拠点に多くの作品を作り続けているガラス作家の杉山利恵さんにお話を伺いました。今回は杉山さんのお話を3回に渡ってお届けします。

 

 

 

私のホームページのトップの写真、あれは香川県の庵治町というところの海と空です。庵治町は香川県の四国の最北端にあたるところにあります。高松駅からはことでんの庵治温泉行きのバスに乗って行くと庵治町です。

 

この近くにある五剣山という山から採れる庵治石は、国内で取れる石でも最高級とされていて、雨風に強く、灯篭や墓石として使われることが多いのです。

 

この石を加工する時にはたくさんの石の粉が出ます。これを利用してガラスに混ぜると、とっても鮮やかなブルーの色を発色するガラスができるんです。それはまるで瀬戸内の海の青や空の青。透明で透き通るガラスの色はとても涼やかですがどこか温かみもあるブルーです。

 

このAji glassを作る手法を生み出し、香川の工房を拠点に多くの作品を作り続けているガラス作家の杉山利恵さんにお話を伺いました。今回は杉山さんのお話を3回に渡ってお届けします。

 

 

地元への強い思いと庵治石との出会い

なぜここ香川で制作活動をされているのですか?

幼い頃から香川で育ち、香川への思いが強かったんですね。当たり前のものを表現しても、体の中からそういう思いは自然と出てくるものだと思います。生まれ育ったこの香川から外の人たちにもっと良さを知ってもらいたかったのです。

 

 

地元、香川の良さを生まれ育ったこの地からもっと外の人達に伝えていきたいという思いがありました。他にはない新しいガラスを作りたいと考えていた時に、地元から採れたものでガラスに発色するもの、そして、今まで利用価値を見出せず、捨てられてしまうようなもので利用できる素材はないかと探していました。

 

ちょうどその頃です。色々と調べていくうちに鉱物であれば発色するかもしれないというところに行き着き、香川で鉱物と言えば・・・と、真っ先に思い浮かんだのが庵治石でした。そして、庵治石の加工をしている友人に尋ねると加工している時に出てくる、今までは捨てるしかなかった石の屑や粉が有ると聞いたのです。「コレだ!」とピンと来ました。

 

庵治石は、高級な墓石として有名で、逆に言えばそのイメージが強すぎるため、なかなか日々の暮らしの中には取り入れにくいという一面も持っています。でも庵治石というブランドは、昔からの石工さん達の丁寧な加工技術、少しのヒビや欠けがあっても、B品としてはじく、そんな長年のこだわりと想いが今日の庵治石というブランドを創り上げてきたのです。私の庵治石の良さをもっと多くの人に知ってもらいたいという思いとも重なりました。

 

 早速、当時在籍していた富山ガラス造形研究所に送ってもらいました。私と庵治石の出会いです。

 

次回はAji glass誕生秘話についてのお話をお届けします。

お楽しみに。